青に呑み込まれながら、ひたすら君を想う訳。



「おう、今行く!!」


「走るよ、棗!」



必死に叫ぶ友達の下へと、返事をしながら私達は走り出した。


二年前と同じように、彼の背中を追い駆けながら、でも、隣に並ぶように。


・・・・・・青の景色に、呑まれるように。



「おっそいなーもう!!」


「ごめんごめん」



手で謝りながら、人ごみの中を歩く。


再び握られた手を、握り返しながら、目を細めながら笑った。


黒い髪に、雫が光る。


――――まだ、夏は始まったばかり。


『青に呑み込まれながら、ひたすら君を想う訳。』end.