旨いかと言えば微妙だったし苦い物も多くて驚いたが自然を食べてる感じは心が和んだ。



もう少ししたらアケビが美味しく食べれるから待ってねとこと美ちゃんが話した。



アケビなる物が一体どんな物かは僕には分からないがこと美ちゃんが言うからには美味しいのだろうと笑顔を浮かべた。


「草だな!こりゃ!」



三川君が吐き出しながらそう言うと中に戻った。


こと美ちゃんが悲しそうな顔をして三川君を見送った。



山本さん直ぐに動いて三川君の首根っこを掴むと振り回すように投げつけた。



「お前には、人に対する優しさとかないのか?山菜だから苦味も有るが美味しいじゃないか。皆で今後の食料の事を考えてるのにお前はそういう態度を取るんだな。」



山本さんの言い方は怒ってるというより悲しんでる感じが強かった。



今宮君はまだ謎だが他のメンバーは徐々に結束し始めているのに三川君だけは変わらなかった。


いつも、何か有れば不平を言いなるべく楽なポジションを選んでいた。