矢はどうやらトラックの更に向こう側から飛んできているようだ。


三人で身を低くしてトラックまで走る。


トラックを楯にして隠れながら山本さんが何人居るかを確かめていた。


「五人だ。厳しいな……」



矢はトラックに当たりながらも近付いているようだ。



「お前達は、走って逃げろ!!コンビニまで行けば何とかなるから。分かったか!!内田君後を頼むぞ!!」


そう言うと山本さんはトラックに乗り込みエンジンを掛けた。


キーが付いていたのは確認したがトラックで何をする気なのだと思った。


「走れ!!馬鹿野郎!!急げ!!」


山本さんの怒声に驚き僕達は走り始めた。


後ろを見るとトラックを動かしてバックのままで敵のいる方向に山本さんが突っ込もうとしていた。


トラックがバックでスピードを上げているのが見えた。


玉砕する気なのか!?


その時だった木で橋にした所を誰かが凄いスピードで走ってきていた。


金髪、細い身体、今宮君だった。