「そうか、そうなんだ。向こうには何人くらい居て一体何者なの?」


「それは……だけど僕はあんな事までするとは思ってなかった。それに彼らは違うんだよ。」


「何が、違うんだい?」


男は首を振るばかりで答えようとしなくなった。


「じゃ君の名前は?」



「今宮勇です。」


いまみやいさむ男の顔立ちや雰囲気とは合わない名前で少し驚いた。


樋口さんが何か温かい物を作ってきてと言ったので僕はカップラーメンを外の焚き火でお湯を沸かして作ると男に持ってきた。



男は最初はゆっくり食べていたが途中からむせながらも凄いスピードで食べた。



「少し休ませてあげてまだまだ、回復してないのよ。」


樋口さんは山本さんにそう言うと見張りに出ていった。


山本さんは、ショートピースを深々と吸うとそうだなと言い男から離れた。


男はスポーツドリンクを飲むと再び横になった。


瞬く間に眠りに落ちたようだった。


その顔を見てるとまだ十代かも知れないなと思った。