金髪の髪も拭かれてかなり綺麗になっていて、この男には良く似合っていた。


しかし、僕は彼の風貌や雰囲気から何か違和感を感じ続けていた。


今まで人に対して感じた事の無いものだった。



男がヨロヨロと立ち上がりかけてまた座り込んだ。


「ここは?」


男が聞いた。


「ここは、山あいのコンビニだよ。君は何処から来たのかな?」



山本さんが聞き返した。


「僕は、向こうの山から逃げて来た。ああ。」



向こうの山とは襲撃グループの居る山だろうか?


「何処の山からかな?あの山かな?」



山本さんが、例の山の方を指して聞いた。


「ああ、そうです。ここしか取り合えず近くは無かったのでこっちに行ってはいけないのかもと思いながらも……」



男の声が少し震えていた。幼さが一気に出た感じがした。


「何故こっちに来てはいけないのかもと思ったかな?こないだの襲撃グループの中に君は居たのかい?」



山本さんが丁寧に聞いている。


「いや、その事は知ってたけど、そのグループには加わってなくて待機してました。」