山本さんはまだまだ語りたい事があるのを堪えてるように見えた。



それだけ言うと渡辺さんの埋まった土の上に大きな石を置いた。


線香を焚いてカップ酒を備えた。


皆で手を合わせてそれでおしまいだった。



山本さんは敢えて簡素にして心の切り替えをしているのだろうと思えた。



「さあ、見張りと中のガラスは取り替え出来ないから何かで完全に塞ごう。油断は出来ないぞ。」



そう言うとコンビニに戻っていった。


皆はしばらく渡辺さんの側から離れられなくていたが山本さんのオーイ!と言う声で戻る事にした。


それでも、こと美ちゃんが残ろうとしたが樋口さんが優しく手をひいた。


戻ると樋口さんと三川君が見張りに行く。



昼間も見張りをする事になっていた。


ガラスの補修は段ボールを切りガムテープで貼り付けた。


かなり徹底的にやった為に見た目は悪いが、補修はきちんと終わった。