「その副委員長は何故表に出れないんだ?」

山本さんが聞いた。


「軟禁されてます。自分達の都合の良い時だけ使われてます。

孫娘さんが居てその子が人質にされてます。

ここの電気は副委員長のお陰でこれだけ使えてるんですよ。

大きな川が有るんですが、それを利用して水力発電をしてます。

完全に水力発電だけで賄うのは難しいですが、かなりの部分を賄ってます。


副委員長はその発明者ですし何かが起こった時のメンテナンスの指導をしてます。

更に水力発電を奴等は広げたいようで副委員長にやるように言ってるようです。

副委員長は従わざるおえない状況ですね。

私達も孫娘の救出を試みましたが厳重に警戒されてて失敗してます。」


山本さんと話しに聞き入っていた。


「とにかく、まだ私達は貴方達を信頼はしてません。名前を言わないのはその為です。

しかし、この中井君は貴方達を信頼しようと言います。

もう少し時間が経てば貴方達を仲間とは言わなくても協力者として迎えたいのですけどね。

例えば今宮君という若い人を助ける事とかは協力したいです。」



「俺達を信頼出来ないのは分かるよ。それに今後俺達があんたらの組織に入るとは限らない。


だけど、俺達は今宮君と中井サクラさんは何とかしようと思ってる。

ここの状況は俺も不満だが今言えるのはそれだけだよ。」


山本さんが、きっぱりと言う。