「具体的には色々あります。単純に言えば公平性が無くなり独裁者に支配されてるって事です。

ここが嫌で離脱した連中も要るんですが、十数人から数百人単位で他で暮らしてます。


今度そのうちの最も大きな勢力を潰すらしいです。

ゲツジンでは無くて同じ人間です。

それに向こうはこちらを攻撃しようなんて思ってないのにです。」


小柄な男がそう話した。


「ゲツジンが居ても居なくても前と変わらんな。」


山本さんが吐き捨てるように言う。


「そうです。今はそんな事をするよりとにかく皆が生き残る道を探すべきです。

それに、月に二度はここの連中は狩りと称して他の土地から様々な物資を取りに行きます。

その土地に食料から燃料になるもの玩具何でも使えたら略奪します。

その土地に生き残りが居る場合は助けず殺すらしいです。


自分達だけ生き残れれば良いんですよ。

貴方達は何故殺されず何も持って行かれなかったか?

それは、貴方達が戦士として優秀だからです。

貴方達を利用したいからなるべく怒らせてたく無いんですよ。」


山本さんは腕を組んで聞いていた。


僕はそりゃ酷いなと思ったがとにかく今はこの男の言う事を聞こうと思い口を挟まなかった。


「副委員長が元々ここを仕切ってました。この人が前のように表に出れたら変わります。

今の委員長では変わりません。」


小柄な男がそう言うともう一人も深く頷いた。