樋口さんが、待つのに痺れを切らしておとりになるから後頼むねと言ってストッキングを半分被ると通路をフラフラした足取りで歩き出した。


僕と木本さんはストッキングを被り手にこん棒とロープを持って樋口さんの行動を見ていた。


樋口さんが、フラフラしながら通路を通ろうとすると警備員が、出て来て通れませんと言った。


樋口さんは呂律の回らないしゃべり方で薬を射たれてるから訳が分かんなくてと警備員に言った。


警備員が、苦笑いしながら戻りましょうと樋口さんの身体を触った瞬間肘打ちと必殺の股間蹴りが一人の警備員を倒した。


僕達は走って側に寄ると警備員の口を塞ぎ口の中に布を入れてガムテープを巻いた。


もう一人の警備員はまだこの騒ぎに気付いてなく通路を渡って直ぐの部屋に居るのだろう。


僕達は一人の警備員をロープで縛って転がした。


通路を通ってそっともう一人の警備員が居る部屋に入った。


もう一人の警備員は漫画を読みながらコーヒーを飲んでいた。


僕が後ろに回ると腕を回して首を締め上げた。


少しだけ足をバタバタさせたがあっという間に落ちた。


これも山本さんに教わった格闘技術だった。


僕は警備員が、息が有るのを確かめるともう一人と同じようにガムテープで口を塞ぎ手足を縛りあげた。


僕達はもう一つの病棟に潜入する事に成功した。