「今宮君と木本さんは一緒に行動してる。

敵の奥に潜り込んだはずだ。今宮君はまだ火薬がないかを探してるかも知れない。

俺は一人だったから内田君と組むかな。

向こうは樋口さんに任せたんだな。

あの人なら大丈夫だろう。出来る所までやってくれるよ。」


良く見ると山本さんの怪我は更に増えていた。


顔には疲れも出ていたが、何処か生き生きしていた。


その時ドーンと爆発音がした。

しばらくして、ドーンドーンと続いた。


「やったな。多分もう終わりだろう。今宮君達が戻って来るぞ。」


そう言って近くの大きな石に腰を下ろした。


疲れが、相当溜まっているように見えたが笑いながらこう言った。


「冷たいビールを飲みてえなあと思ってたんだけど、それより普通の熱いコーヒーを飲みながら煙草をゆっくり吸いたいなと最近は思うよ。歳かな?」



そんな事を急に聞かれても答えようが無かったが気持ちは分かった。


今宮君が木本さんをおんぶして山を降りて来た。


木本さんを降ろすと山本さんに報告した。


「今ので最後ですね。ゲツジンの数も六十人前後でしょう。しかし、残りは更に戦闘能力が高いし頭も良いですね。」


木本さんも傷だらけだが、致命傷は無いように見えたが汗をびっしょりかいていた。

しかし、今宮君が居なかったからここまでゲツジンを倒せなかっただろう。