バットを鉄パイプで受けたが余りの強さに鉄パイプが、グニャリと曲がってしまった。

もう一人のゲツジンも近付いて来ていた。


その時もう一人のゲツジンに向かってこっちが相手だと木本さんが、走ってきて言った。


もう一人のゲツジンは木本さんの方に向かっていった。


僕は曲がった鉄パイプを振りましたが、まるで当たらない。


周りをみたが、皆が山からの弓の攻撃に反撃をしていて人の事に手が回らないようだった。

今宮君は敵陣に一人で突っ込んでいった。

僕はとにかく目の前のゲツジンを倒さないといけないが、曲がってしまった鉄パイプは役にたたずに相手のバットでの攻撃を受けるだけで精一杯だった。


ゲツジンは何処か楽しんでるように思えたし前に来たゲツジンよりも今回の方が優秀なのだろうと思えた。


全体の攻撃も的確だったからだ。


僕はとにかく逃げるようにしながら何とか反撃の糸口を見つけようと必死だった。



その時井上ちゃんが走ってきて近くまで来ると例の竹槍を投げて寄越した。


僕は目の前のゲツジンに向かって躊躇せずに竹槍を使った。


胸を突き刺すと相手は一瞬動きが止まりまた動こうとしたので引き抜きながら右足を思いきり突いた。


ゲツジンの返り血を浴びながらその場に座り込みそうになった。