朝になると山本さんが店の前で焚き火をしていた。


お湯をバケツに沸かして入れていて早い者勝ちでそれで顔を洗ったりしている。



朝食は、各自が適当に済ませているがなるべく賞味期限の少ない者から食べているようだ。



僕もバケツの温いお湯で顔を洗う。



手に顔の脂のような物がついて何度も洗おうとすると山本に怒られた。


仕方なく裏の川に行き顔を何度も洗い歯を磨いた。


裏の川には渡辺さんが既に来ていて薪拾いを黙々とこなしていた。



「内田君あんたは、どうする?俺は残るよ。

年寄りってのもあるが、達夫と樋口さんとこと美ちゃんは行くだろう。そうなりゃこっちの留守も必要だろう。

三川君では少し頼りないしなあ。」



渡辺さんは今年のピーマンは出来が良いというような感じで話しかけて来た。