「仕方ないよ。二週間もゲツジンに捕まってたんだからな。ゆっくり眠って貰おう。」


山本さんがそう言うと今宮君がそっと抱えて塹壕に運んだ。


このところの山本さんと今宮君の連携が完全に出来つつ有るのを見て少し悔しかった。


早く傷を治して少しでも自分も頑張らないとと思った。


山本さんは木本さんから聞いた話しを皆にした。


そういう情報が有るなら今度はゲツジンは捕まえて話させるとも言った。


こと美ちゃんが怖そうな顔をしたが、樋口さんが大丈夫よそういうのやるのは野蛮なおじさんか強い今宮君だからねと慰めていた。



明日から塹壕をもっと深く掘る事と木本さんを自分の塹壕に入れるので少し広げる事を話した。


それと弓矢を新しく作る事と防具の開発も考えてくれとも指示をした。


今度は前より多分強い連中が、来るだろうから覚悟して自分自身で考えて行動してくれとも言う。


俺の指示だけで無くて皆が考える事が大事なんだと言うと急に神妙な顔付きになり提案があるんだが、一応聞いてくれるかと話し出した。



皆は何事だと思い山本さんの方を見た。


反対なら反対で良いが元々今宮君が言い出したんだと山本さんが、少し苦い顔をして話し始めた。


つまり早い時期に内田君も身体が治って無くて木本さんも慣れてないならだよ。う~ん…


山本さんは話しいにくそうだった。