こと美ちゃんの顔が蒼白になっていたが僕を見て何とか笑った。

林の奥からから山本さんの怒声が聞こえた。


この野郎舐めんなよ!とか馬鹿野郎!とかだった。


僕は林のまだ、入口に居たので奥に行こうとしたら東の方から三人のゲツジンが凄いスピードで走ってくるのが見えた。


僕は腰を落として弓を構えると一人ずつ胸を目掛けて射っていた。


援護の三人が一斉に矢を放った。


三人とも二度三度と矢を放った為に二人のゲツジンの右足にそれが当たった。


一人が胸や腿に矢を受けながら立ち上がって来たのを見て僕は冷静に右足を狙って矢を放つ。


右足にそれは深々と刺さった。


今宮君が走って林から出てきた。


「奥のゲツジンは全滅させました。山本さんと東の方を見に行来ましょう。」


山本さんも歩いて林から出てきた。


シャツの一部が破れていて顔に擦り傷が付いていたが元気だった。


「俺の活躍を今宮が、横取りするんだよ。それに参ってたらお前までこんなに活躍して貰ったら俺が目立たないだろう。」


そう言うと煙草に火をつけて笑う。


その時内田君!!と言う複数の声が聞こえた。


車にぶつけられたような衝撃が身体に走った。