「二人だと前の事が気になるの?私は気にならないし、あれはあの時の気の迷いよ。
内田君の事は今でも好きだけど恋愛的な好きではないから大丈夫よ。
人として好きなのよ。それに今新しく好きな人がいるからね。」
井上ちゃんが、僕の心を見透かしたように言ったが新しい好きな人ってのが気になった。
「大丈夫よ。変な行動はしないし今はいかに生き抜くかを考えてるから。先に寝て私も直ぐに眠るから。」
僕は塹壕の中で丸くなって眠る事にした。
井上ちゃんが、薄い毛布を掛けてくれると上を塞いでるお陰で塹壕は寒くはなかったが、毛布のお陰でほっとした気分になれた。
井上ちゃんは誰が好きなんだろうと少し考えたがそんな事を気にしても仕方ないと思うと疲れからかいつの間に眠っていた。
身体を揺すられて目が覚めた。
今宮君が起こしに来てくれていた。
九時から寝て三時まで六時間眠った事になる。
ぐっすり寝た為に疲れは、だいぶ取れていた。
樋口さんの班が深夜の二時から朝の八時まで眠る事になっていた。
一時間皆が眠る時間が有るがそこは今宮君と山本さんとでフォローするとの事だった。
三川君は話し合いの時に疲れてるから眠りたいと言ったので戦力外になっていた。
山本さんと今宮君は多分四時間も眠らないのではないかと思ったが山本さんが、それを押しきったから仕方なかった。