「うーん…取り合えず此処からは逃げないが逃げるルートもやはり考えないとな。それにその為の準備もだ。食料なんかは、持てるだけ持っておけ。直ぐにだ。」


山本さんがそう言うとこと美ちゃんが、笑いながら答えた。


「そういうのは、皆出来てますよ。緊急用にそれぞれ用意してるし、山本さんと今宮さんのは私と樋口さんとで作ってます。煙草も入れてるからね。」


「山本さんより違う部分ではしっかりしてるかも。私は内田君と三川君の分まで荷造りはしてるよ。」


井上ちゃんが、笑いながら言う。


大きなリュックサックを布で縫って作っていた。


主に樋口さんと井上ちゃんがそれをやりこと美ちゃんが手伝っていた。

「とにかく一時的にここから出るぞ。山に逃げて何とかゲリラ戦に持ち込めたら良いがな。ここを捨てはしないよ。」


今宮君も鉄パイプを腰に入れながら納得した表情を見せた。


皆が腰にそれぞれの体型に合わせた鉄パイプを入れた。


三川君も仕方なそうにそうしていた。


「とにかく生き残るぞ!!」


樋口さんが大きな声をあげたので驚いたが、皆がおー!っと呼応した。


生き残らないといけないのだと僕は心の中で思った。

理由なんて後から付いてくるとも思った。