手の届かないキミと



そのとき、ブブーッとマナーモードにしていたスマホが震えた。

そんなに多くメッセージが入ってこない私のスマホ。

お母さんかな?何か用があるのかな?

帰りにニンジン買ってきてだとか、牛乳買ってきてだとか、

よく頼まれる私は何の気なしにメッセージを開いてみた。


え…?


送り主は、西村くんだった。

『至急、そこから抜け出して来い。多田が歌い終わる前に、クラスの連中に怪しまれないようにな。』

抜け出して来いって…

さっきまで西村くんが座ってたところを見ると、そこに彼はいなかった。