村山くんは私に、一緒に帰ろうと言ってくれた。 私みたいな子が途中でいなくなるのはどうってことないけど、村山くんが抜けたら… でも、それでもいいよって村山くんは言ってくれた。 もう帰ろうって。十分に海を楽しんだよって。 そう笑いかけてくれる村山くんのこと、やさしいなって思った。 …村山くんといて、傷つくことはないだろう。 さりげなく私をかばってくれて、私が悪いって思うようなこと、ぜんぶとっぱらってくれるんだ。