ちゅっ わたしの耳に微かにリップ音が響いた。 ボーッとして、目を点にしているわたしに隼人は 「か、彼氏なんだから こんくらい、させてくれよな」 ちょっと意外だった。 「もっと女慣れしてるたらしかと思ってた」 「う、うるせーっ」 はははと笑うわたし。 まるで死のうとしてたのが嘘みたい。 「へぇ、わらえんじゃん」 すごく優しい顔をして安心したかのような口調でいった。 わたし、笑ってる――――――――――――――――――