【完】純白の花に、口づけを。




「依千花、センパイが、」



“センパイ?”と思ったが、依千花のことだ。



如月学園のお嬢様やお坊ちゃまたちから見たら、千花は憧れなんだろうな。



年がいくつ離れてても、センパイ。



「『和架に気づかれるといけないから、瑞希にも言わないで』って。言われて」



「姉ちゃんが?なんで?」



「私が黒を始めるきっかけは、依千花センパイだから」



「………」



「依千花センパイに、お願いされたの。“如月NO1”の運動神経を持ってる私なら、クロになれるからって」



「如月NO1って……まぁいいや。そもそも、姉ちゃんは何がしたかったわけ?」



そう言った瑞希に、チラッと彼女は俺を見たあと。



「『和架を傷付けたくないから』って。そう言ってた、よ」