ペコッと頭を下げてくれる亜希くんたちに手を振って、車を発進させる。
助手席に座る和架は、顔色も悪い。
「和架、いつから体調悪かったの?」
「全然悪くなかった」
「急に?まぁ、そういう時もあるわよね」
車で龍高から家まで向かうと、8分ほど。
和架の様子を伺いながら、家へ帰った。
「とりあえず、寝なきゃダメね」
和架を支えて、彼の部屋ではなく自分の部屋へと連れていく。
「ん……」
心なしか瞳も潤んでるし、相当な熱だと思う。
彼を部屋に入れて、ベットに寝かせて。
「飲み物、取ってくるわね」
お昼はお粥にして、体温計も持ってこないと。
そう思って離れようとしたら、腕を掴まれた。
っ、相当熱あるじゃない。
腕の熱さにびっくりしながら、優しく「どうしたの?」と尋ねる。