「それならいいけど……和架、無理はしちゃダメだよ」
「ん」
思考もぼやけるし、視界も少しぼやけてる。
考えるのは無理だと目を閉じて。
「しんどかったら、寝てなよ」
依千花ちゃん来たら、起こすから、と言った亜希に頷く。
寝る、か……。
しんどいのか、自然とまぶたが落ちる。
そのまま、「依千花ちゃん来たよ」という亜希の声がかかるまで、俺は眠りについていた。
* * *
-side 依千花-
「和架、迎えに来るの遅くなってごめんね。大丈夫?」
「ん、だいじょぶ…」
「大丈夫じゃないわね……」
「ごめんね依千花ちゃん、急に呼び出して」
「ううん、大丈夫よ。じゃあ、連れて帰るわ」
「お願いします」