*side依千花*



だって、もう。



この子を守るのは、私だけでしょう?



「…ふふ」



私の腕の中でウトウトとしていた和架が、気持ち良さそうに眠りについた。



私や、彼の友だちからすれば特に大したことないのだけれど。



周りから“大人びてる”と言われる和架の寝顔は、少し幼くてあどけない。



私の胸に顔を埋めて、幸せそうに眠るから。




「今日も徹夜ね」



彼が私の腕で眠ってしまったら、絶対に私は眠らない。



私の力じゃ和架をベットに運んであげられないし、だからって椅子で眠るのも辛いだろうから。



出来るだけ楽な形にしてあげて、ずっと幼い寝顔を見ているのはもはや私の習慣になっている。