ふっ、と。
自分のよく知る、美しい黒髪の持ち主を思い出して。
さすがにそれはないよな、と考えを振り払う。
“白魏のお嬢様”は、そんなことしない。
「黒と、クロの違いってなんだ」
「それがわからないんだよね。ただ、“美しさ”はクロの方が優れてたらしいよ」
カタカナのクロね、と呟いた亜希はメールに書かれていた“とある場所”の特定を行っているところだ。
「美しさ、な」
「なんでも、鬼センにさっき出会ったから聞いてみたけど、黒って女らしいよ」
黒が、女……?
そういえば、黒が街を仕切ってたとき、ハルさんが龍高のトップだった。
知ってても、何も問題ないだろう。



