【完】純白の花に、口づけを。




「ほら、俺って一人っ子だから。全員知ってると思うけど、親からのプレッシャーというか圧力は半端なかったんだよね」



知らないわけじゃ、なかったけど。



過去を何度も掘り返すのはやっぱり良い気分じゃなくて。



「その時に、そのパーティーで。偶然、人目を惹きつける女の人がいたんだ。きっと、容姿と礼儀正しい動作とか。雰囲気で、圧倒されてしまうぐらいの人」



聞かなくても、誰かなんてわかっていた。




「その時、俺は別に特に興味なくて。“すごい”ぐらいにしか思わなかったんだけど」



“息抜きにホールを出たとき、その人も休憩のためか出てきて”



“俺に、「可愛い子」って優しく笑ったんだよ。親の圧力がすごかったし、そうやって子供扱いされるのがすごくひさしぶりで”