【完】純白の花に、口づけを。




「は……?」



そう言ったのは何秒後だったのか。



何十秒後、何分後、それもわからないほどに脳内はパニックで。



ちらりと視線だけで他の奴らを見回してみるが、全員の表情は曖昧なものだった。



いつの間にかイヤホンを外していた瑞希が、「どういうこと?」と聞いてくれたおかげでようやく脳内も正常に働く。



冷静なのは、千花と同じなんだな、なんてどこか冷めたように感じながら亜希の言葉を待った。




「ずっと前、一度だけパーティーに出席したことがあって」



“小学校低学年の時だったかな”と付け足す亜希。



亜希の家。



白魏に並ぶほどの、大財閥。



──佐渡、グループ。