でもそれは、母親みたいな包容力が千花にはあるからで……。
「和架がいっちゃんに求めてるもんって、恋愛じゃないんじゃね~?ただの安心だろ」
恋だと、そう、錯覚していただけ?
自分のことなのに、言われてみればそんな気がして。
ガラガラと、心の中で何かが確かに崩れていった。
「……わかんね」
アレだけ、亜希にも“好きでどうしようもないって顔してる”って言われてたけど。
千花とあの日、海に行った日、キスして。
確かに心臓がずっと大きく脈売っていたけれど、よくよく考えれば“キスのせいで今の関係が崩れてしまう”ことを恐れていただけのような気さえしてしまう。



