「……疲れた」



思わず本音をこぼすと、千花はくすくす笑った。



「振り回されてたものね」



「巻き込むなっての」



「仕方ないんじゃない?」



海で未だに騒ぎまくってる奴らを見て、千花は少しだけ眩しそうに目を細めた。



「和架はしばらく休憩?」



「ん。千花は入らねぇの?」



「なんだろう。私って、傍観する方が好きなのよね。大人目線で見てないと、もし誰かに何かがあったとき気づけないから」



それを聞いて、とことん千花は大人なんだと思い知らされる。




太陽も沈みかけてるし、あと数十分したらシャワー浴びて着替えて帰らねぇと。



俺と千花以外は、未だに海の中。



いや、瑞希と彼女はふたりで散歩に行ったけど。



「千花から見て、俺ってどんなイメージ?」



「なぁに?突然」