電話を手短に終わらせて、亜希はニコッと笑ってみせる。



「希依が、俺らが戻ってこないとバーベキュー出来ないってふてくされてるよ」



「子供だな」



「ふふ。良いんじゃない?大人びてるヤツが多いから、子供がいても」



「希依が聞いたら怒るぞ」



再び、海へと歩き出す。



亜希のおかげと言ってはなんだけど、だいぶ落ち着いた。



感情の整理も出来たしな。




「亜希」



「ん?」



「努力はする」



俺の言葉を聞いた亜希は、ふふっと笑う。



「頼りにしてるよ、俺らのキング」