「っ、」



ダメだな、と思うのは頭の片隅だけ。



止められなくなって、千花と唇を何度も重ねる。



柔らかくて甘くて、ずっと触れたかったその唇は予想以上に柔らかかった。



だけど、どこか満たされてくれない。



少しだけ千花が息苦しそうにしたから、唇を離してやる。



息を整えながら、千花は俺を見上げた。




「和架……」



「無理。止まんねぇ」



止められねぇの間違いだけど。



千花を引き寄せ、唇を重ねる。



強引にその唇を割って、舌を滑り込ませた。



やばい。本気でやばい。



制御が効かねぇんだけど。



お互いの指を絡ませて、でもこのままこの先まで行ったら千花は俺のもんになってくれんのかな、なんて。



ありえないってわかってんのに、俺のもんにしたくなった。