「依千花さんこんにちはーっ!」



「あら、希依ちゃん」



「えへへっ。お邪魔しまーす」



「どうぞ」



予定よりわずかに早く来た奴らに、ため息をつきながらも「はよ」と声をかける。



「おはよー、和架ちゃんっ」



希依は昨日宿題を全て完成させたからか、妙に上機嫌だ。



まぁ、去年も夏休み最終日に慌ててやってたもんな。



文句言いながら全員手伝ってやってたけど。




「……湊は?」



「アイツなら、今近くで会った女をナンパ中」



「何してんだアイツ」



「まぁ、いつものことだよな。俺とアイツは絶対合わねぇよ。女好きの思考は分かんね」



……いつもすげぇ仲良いくせに。