「もう、あんな姿だったから、ヒヤヒヤしたよ~!」




ドンッ!と大北君の背中を、樹里が叩いた。




「痛っ!ちょ、もうちょっと丁寧に扱って…」




と、大北君は眉を下げて言った。




…すごい音がしたから、多分、かなり痛かっただろうな…。


同情するよ…。




「そうだ!勝本君!あのね、さっきぬいぐるみを見つけたの。


ニセモノは、女子の中の誰かだって!」




さっきまで一言も喋ってなかった綾が、勝本君にそう言った。




「マジか、ありがとう伊村。


これで、ニセモノの手掛かりが増えた。


ありがとう」




と、勝本君は綾にお礼を言った。




…ぬいぐるみを見つけたのは、私なんだけどなぁ。




ちょっと、悔しかった。


もしかしたら、私が勝本君に褒められていたかもしれないのに。


それに、まるで自分一人の手柄みたいに言う綾が、ちょっと嫌だった。




そして、そんな綾を、樹里は睨み付けていた。