「では、私はこれで」




そう言った瞬間、また目の前のスーツの女性が、バラバラに砕けた。


また、彼女はマネキンだったのだ。




「今…何時よ」




樹里が、私に訊いてきた。


私は、携帯を取り出し、画面を見ながら、




「…七時六分」




と答えた。




「朝から………こんな酷いのを見ちゃったなんて……………。


最悪」




樹里が、そう呟いた。


私も、そう思っていた。




まさか……見張り役だった林が、同じ見張り役だった福村君と村上さんを刺すなんて……。


思っていなかったから。




そんな最悪な朝を迎え、私達はゲームを続ける。