とりあえず、私達は階段を上って、一番近くにあった部屋に入る。


何故か、綾はずっと黙っていた。




部屋に入ると、ボロボロな外とは逆に、綺麗な絨毯に綺麗な壁が目に入った。




早速、私達は人形を探す。




「人形かぁ……。


どんな人形なんだろうね」


「さぁ……人形って言っても、いっぱいあるしね」




私の問いに、樹里が答えた。




確かに、子供が遊ぶような赤ちゃんの人形とか、


髪の毛が段々伸びていく日本人形とか……。




うぅ……せめて日本人形とかではありませんように!




私は、そう祈りながら人形を探した。




「あ……もしかして、これかな………?」




さっきまで黙っていた綾が、そう言いながら、洋風のドレスを着た、くるくるの髪の毛の人形を抱えた。




「綾、見つけたの?」


「……かな?


え、えっと……セーブしたいんですけど………」




綾が、人形に話しかけた。