…何も言えない。


何も言い返せない。




だって、きっとそれは事実だから。


決して覆す事の出来ない、運命だから。




ならいっそ…。




「殺してよ……私を…殺してよ…………!


もう嫌だよっ、"私"が存在しているのが、嫌なんだよっ!!


ねえ、殺してよ、殺してよ…"とうか"…………!!!」




私は"とうか"に何度も頼んだ。


殺して、と。




けれど、"とうか"は顔を横に振って、




「いやだよ」




と言った。