「は!?俺は嫌だよ。


いくらニセモノでも、人殺しとかめんどくせーよ……」





大北君が面倒臭そうに言った。


それはそうだ。


誰だって、人殺しなんか、したくない。




「ぼ、僕だって嫌だよ!」


「俺も…」


「私もっ!!」




そんな声が上がってくる。




誰がニセモノの私を殺すか、でモメている。


そんな中で、




「矢神さんは、ホンモノだって、信じていたのにっ…」




と、堀江さんが涙を流していた。




私は眠っていたけれど、


ずっと、頭の中に皆がゲームしているような映像が浮かんでいたから分かる。


ニセモノの私と堀江さんは、このゲームをきっかけに、友達になったんだっけ。


そりゃあ、裏切られたような気持ちになるよね。