堀江さんも、そう思って手を挙げたんだと思う。




「矢神達がそう言うなら……仕方ないか…」




大北君が、ため息を漏らしながら言った。


隣で倉木君が、こくり、と小さく頷く。




「でも、俺達だけじゃ、危険じゃないか?


皆を呼んだ方がいいんじゃないか?


この扉の存在を教える為にも…。


もしこの扉の奥で迷子にでもなったりしたら、皆が心配するだろう?」


「…確かに、大北の言う通りだな。


よし、一旦皆をここに呼ぼう。


もし何かあって、この扉がなくなったりする事があるかもしれない。


こんな、非現実的なゲームの世界だからな…。


とりあえず、矢神と堀江は、ここで待っていてくれ。


俺達が、皆を連れてくるから」


「分かった」




私達は、そう言いながら頷いた。