何だろう……気持ち悪い。




「だけど、入らないと何も始まらないぞ?


もう、ぬいぐるみも見つかりそうにないし……」




勝本君の言う事は分かる。


確かに、どこの部屋を何度も何度も探しても、ぬいぐるみは見つからない…。


だったら…この扉の奥にある、未知の部屋に行った方が良いのでは?


もしかして、そこでニセモノのヒント…ゲームクリアのヒントが見つかるかもしれない。




「私は、賛成かな…」




小さく遠慮気味に手を挙げて、私は言った。


皆の視線が、私の方に集まる。




「…じゃあ、私も賛成」




と、私の顔を見ながら、堀江さんが私と同じように、遠慮気味に手を挙げた。




きっと、堀江さんもこの扉の気持ち悪いオーラを感じているだろう。


けれど、それでも多分、この扉の奥には行かなきゃいけないと思う。


この扉が、別の部屋や、地下室等に繋がっていたとしたら?


もしそこに、ニセモノのヒントやこのゲームの真相が隠されているのだとしたら?