「矢神、堀江、西川……この内の誰かがニセモノだなんて、考えたくもないな…」




勝本君が、呟いた。




私だって、考えたくない。




自分がニセモノだなんて。


堀江さんがニセモノだなんて。




また…ニセモノと勘違いされて殺されるのも、そのせいで誰かが死ぬのも、


もしかしたら、自分が死んでしまうのも。




考えたくなんか、ない。




だけど……可能性があるんだから、考えないといけないんだ………。




「報告ありがとう…。


じゃあ私達、トイレを調べに行って来るね」




私は、そう言って勝本君達から離れた。




早くトイレを調べたかったから、そう言ったんじゃない。



本当に、考えたくなかった。


誰かがニセモノだなんて。


話をするのも、嫌だった。



だから、逃げた。