そう、そうだ………全ては黒幕が悪いんだ。


黒幕のせいだ。


黒幕、黒い幕……そいつのせい。


皆が死んだのも、


樹里や綾が死んでしまったのも、


全部黒幕のせい。


そう、黒幕のせい。




「そうだね………うん、黒幕が悪いんだ」




私は、そう自分に言い聞かせた。


そうじゃないと、私が壊れてしまいそうだから。




「とりあえず、矢神は大広間で休んでいた方が良い。


堀江、矢神の事、見といてくれるか?」




勝本君が、そう言うと堀江さんは、




「うん、分かった………」




と、小さく頷いた。