樹里も綾も、ホンモノだった。


樹里も綾も、ニセモノじゃなかった。




あの時……私が二人を止めていれば。


二人は死なずに済んだかもしれない………。




「樹里……綾………っうう……」




まるで雨のように、私の目から涙が出、その涙が手の甲を濡らす。




「矢神さん………」




そっと、私の濡れた手を取って、私の名前を呼んだのは堀江さんだった。




「うぅ…………。


私のせいだ………。


私が、あの時二人を止めていれば………っ……!あんな事には……」


「矢神さんは悪くないよ。


悪いのは、私達にこのゲームをさせている黒幕だよ」




くろ………ま、く?




「でも………そんなの本当にいるの………?」


「分からない……でもいると思うよ…………このゲームの裏に、きっと………」




黒幕…が。


このゲームの裏に……黒幕が、か………。