「な………何で伊村と吉川が………!?」




真っ先に驚いたのは、勝本君だった。




「撃ち合ったんだよ…………」




ただ立ち尽くしている私の代わりに、堀江さんが説明する。




「撃ち合……!?という事は……こいつらも自殺か!?」


「ううん、違うよ……。


吉川さんは伊村さんがニセモノだと思って、


伊村さんは吉川さんがニセモノだと思って、殺しあったんだよ…………」




その時、堀江さんの目から涙が流れた。




「折角…仲良くなってきたのに………。


新しい友達が出来たと思ったのに…………うぅっ、うわあああっ………!!!」




きっと、堀江さんはニセモノではないだろう。


だって、こんなに悲しんでいるから。


樹里と綾が死んで、こんなにも悲しんでいるから………。




そして、あのスーツの女性が現れた。




「伊村綾…死亡。


殺害したのは、吉川樹里。




吉川樹里…死亡。


殺害したのは、伊村綾」