そう言われると、綾がニセモノような気がしてならなくなった。


では、綾は何故、樹里に銃口を向けているのか?




「成程………確かに、私はニセモノかもしれないね。


私は、ニセモノだろうがホンモノだろうが、自分がニセモノかホンモノか分からないんだし。


けれどね……私は樹里ちゃんがニセモノだと思うんだ。




『ニセモノは、親友の好きな人に恋している』……もしかしたら、樹里ちゃんは親友である忍ちゃんと同じく、勝本君が好きかもしれない。


その可能性は、少なからずある………よね。




次に、『ニセモノは、視力が悪い』……。


そういえば樹里ちゃん、最近コンタクトにしたんでしょ?


目が悪いからだよね?」




そうだったんだ………。




「『ニセモノは、今回の肝試しに本当は参加したくなかった』。


これも、樹里ちゃんは当てはまっているんじゃない?


樹里ちゃんは、私を本当は肝試しに参加させたくなかったんでしょう?


なのに、私は忍ちゃんに誘われて、肝試しに参加する事となった…………きっと、その時から既に私が勝本君の事が好きだって事を知っていて、気に食わなくなったんでしょう?


じゃあ、肝試しに来にくかったんじゃない?




『ニセモノは、女子』……これはもう完全に当てはまっているよね。


樹里ちゃんは、女の子なんだもの。




最後に…『ニセモノは、今まで人が死んでも大して悲しまずにいる』。


樹里ちゃん、言っていたよね………」