~夜は秘密の隠し場所~
最初に口を開いたのは風人だった。
「先に言いたい事があるなら、」
「いや、ない」
蓮は即答する。
「そう。なら、質問させてもらう」
風人は蓮を見ているが、蓮は視線を合わせようとはいない。
何となく下を向いている。
「何をしてる?隠してる事、あるよな?」
蓮を見つめる鋭く大きな風人の目は、細身のその体を射抜いてしまいそうだ。
腹は決まっているが、やはり蓮はすぐには答えられない。
ほんの少しの迷いが決意の邪魔をする。
「プライベートで押し切ろうと思ってる?無理だろ?実際、最近、連絡がつかない事が起きてる」
「それは申し訳ないと思ってる」
ようやく蓮は風人を見た。

