保育士は超アイドル!〜恋していいですか?〜

「はい。分かってます」


早く歩き出して……せめて動いて話題が変われば。
祈るようにそう思った。
だが、話があって呼ばれた以上、それも嫌な選択でしかないだろう。
柚は胃の辺りをさすりながら、歩き始めた綾乃のあとをついて行く。


ピンクのコスモスが風に揺れている園庭の側で綾乃は立ち止まった。
柚はさすっていた手を止めて綾乃の後ろ姿を見つめる。
何を言われるのか大体の予想はついていた。


「花畑先生の事ですけど!」


綾乃がくるっと柚の方へ向き直る。
明らかに怒っている。


「花畑先生が何か?」


予想通り、花畑 蜜の事だった。
柚の心臓がドックンと大きな音を立てた。


「何が?って、おかしいでしょ?あれで保育士って言えるの?あれで仕事してるって言えます?」


ごもっともな意見であった。
柚でさえ、そう思う。