「えーっと、お弁当食べた時には確かに鞄の中にあったでしょー? ……授業が終わって部活に行くための支度してる時にも確かにあったよなぁ……」 椅子に足を組んで腰掛け、名探偵ばりに右手の指先でこめかみをポンポンと叩きながら、自分の記憶を辿って行く。 「そのあと部活に行ってー……部活……?」 何かが心に引っ掛かった。 「部活……部活ー……あ……あ……あぁ~っ!!! あの時っ!!!」 ガタンッ 重要なことを思い出した私は、大きな声を上げ勢いよく椅子から立ち上がった。