今思うと、最初平凡な女の子だった凛が、よく成長してくれたなと思います。

凛も言ってくれましたが、この作品で描きたかったものは、ただただ「純粋な愛」でした。

半妖の村の人々がまさにその塊だったかと思います。

いくらまわりに白い目で見られようと、せめられようと、揺るがずに愛を貫いたあの村の人たち。

素直に愛を貫くことは、とても正しいことだけれど、その分とても辛いことだと私は思います。

そんな人の元には、絶対と言っていいほど、烏天狗のような存在が現れてしまう。

それを笑い邪魔し、壊そうとする人も、悲しいけれどこの世界には存在します。

だから、なにも言われないようにキズつけられないように、諦めてしまう人も多いと思います。

私もきっとそうです。

怖さの方に負けてしまう。

だけど、どうしても大切な素直な気持ちを守りきらなくてはいけない瞬間があるでしょう。

怖くても立ち向かわなければならない瞬間が。