しかし、数年経っても玄関の扉の向こうから懐かしい影は一度も現れなかった。 「やっぱり喜代子叔母さんが言ってた事本当だったんだ…。 私は ……………捨てられたんだ。」 喜代子おばさんは、本当のお母さんのように優しくしてくれた。 多分、気遣いの一種だろう。 でも、本当のお母さんではないから喜代子おばさんを見ると余計に悲しくなった。 でも、気遣ってくれる喜代子おばさんに下手な心配させたくないから、どんなに辛くても、明るく接した。 勿論、他の人たちにも。 そう決意したのは、 小3の夏だった。