「目障りなのよ。従妹ってどんだけえらいのよ。」


「ちょっと、待ってください。何があったんですか。

大哉君に、赤ちゃんのことちゃんと話したんですか?」


「そんなのあんたに関係ないわ。

ねえ、私の目の前で、葛西君に言ってよ。

従兄妹同士なんでしょ、言えるわよね?」


「未紗子さん、落ち着いて。

私が何を言えばいいんですか。

今から、大哉君と連絡を取ればいいんですか。」


「勝手に連絡取らないでよっ。」



未紗子さんは、大きな声で喚くだけ。



もう、埒があかない。



「送っていきますから。

ね、一旦、落ち着きましょう。」



財布と車の鍵だけを持って、急いで家を出る。


暴れる未紗子さんを無理やり車に乗せて、私は彼女の家へと向かった。