裕木亜澄とは、――――。
あの葬儀の後以来、直接話をしたことはなかった。
飛鳥をよく知る、人物。
飛鳥のことを大切に思ってくれた、飛鳥の唯一の親友。
亜澄を見ていると、どうしても飛鳥の影がちらつく。
それが心地よくて、嬉しくて。
おれはあいつに、癒しを求めてしまった。
あいつの優しさに、俺は甘えてしまったんだ。
俺しか知らない、未開発の身体。
波打つようにくねらせるその素直な反応に、いつしか溺れていったのは俺だ。
だけど、まだ、―――。
復讐は終わってはいない。
ここで亜澄を切らなければ、――――。
今度は亜澄が、不幸になる。
それだけは、どうしても避けたかった。